STREAMEDで複数税率対応・インボイス制度でも時短経理が可能に<No.54>

消費税の複数税率でレシートが複雑になりました。4年後は、インボイス制度が始まります。STREAMEDでスキャンし、クラウド会計でデータ連携することで時短経理ができるようになります。STREAMEDの便利な使い方について記事にしました。

※持ち運びやすいスキャナー ScanSnap iX100

STREAMEDとは?

STREAMEDとは、領収書、請求書(支払)、通帳、クレジット明細、現金出納帳をスキャンし、翌日に仕訳データを作成してくれるサービスです。

対応できる会計ソフトは、国内の約20社です。会計ソフトの仕訳データに変換することができます。
オススメは、データ連携に強いMFクラウドfreeeです。

個人事業主の料金は、

  1. プロプラン 月額基本料:1,950円(毎月100仕訳データ作成料含む) 追加料金:20円(101仕訳から1仕訳ごと)
  2. プロプランライト 月額基本料:300円(毎月5仕訳データ作成料含む) 追加料金:30円(6仕訳から1仕訳ごと)

法人の料金は、プラン1つです。

  • 月額基本料:9,000円
  • 追加料金:20円(101仕訳から1仕訳ごと)

※上記税別の料金

今までは、証票綴りに綴じたり、貼ったりでした。そして、会計ソフトに入力。

今後は、前の日の証票をSTREAMEDにスキャンして、クリアボックスに入れる。翌日仕訳データを会計ソフトに取り込むだけとなります。

複数税率・インボイス制度では、消費税を、8%と10%と分けて仕訳をしなければなりません。STREAMEDでは、税率ごとに仕訳データを作成してくれます。

コストはかかります。ただ、今まで経理のやり方だと、2倍時間がかかるところ、時短経理ができるメリット。

その後、クラウド会計と連動すると、部門・商品・お客様ごとのカテゴリーごとに分析が出来ます。
時短経理で経営分析が出来るのが、STREAMEDのいい所だと考えます。

複数税率レシートを読み込むとどうなるか?

最近レシートが煩雑になりました。複数税率のためです。

軽減税率の8%の消費税のもの。税率10%のもので合計し、両税率の総計まで記載されているからです。

この点、STREAMEDだと税率ごとに分けて仕訳データを作成してくれます。

今までは、仕訳1本だったものが、2本になる。単純に2倍に経理する手間が増えます。

顧問先の経理の方からこのような問い合わせがありました(卸・小売り・簡易課税ではない)

経理の方「従業員が立替のレシートを持ってくるんですが、8%・10%入り乱れてます。

簡便的にどちらかの税率にすることはできますか?」

「残念ですが、出来ません。税率ごとに分けて仕訳をお願いします。」

経理の方「・・・・・」

経理の方の沈黙は、深いものでした。

このような場合に、STREAMEDを使うことで時短経理が出来るようになります。
時短経理で浮いた時間で、経営分析に時間をかける事が出来るのです。

インボイス制度でなぜ威力を発揮するのか?

インボイス制度が始まると、さらにレシートが煩雑になります。

現状では、税込の8%と税込の10%のそれぞれの合計額。そして総計が必要です。

2023年10月のインボイス制度の導入後は、1取引ごとに以下の金額を分ける必要があります。

  1. 税抜金額8%
  2. 税抜金額10%
  3. 8%消費税
  4. 10%消費税

複数税率で仕訳が2倍に増える上に、税抜金額の税率ごとの集計。

消費税の税率ごとの集計。そして、それらの合計・総計を出さなければなりません。

税込金額を入れて、自動税抜をするということが出来なくなるため、経理の効率化は必須といえると考えます。

2019年の9月前にキャッシュレス還元のキャンペーン・POSレジ補助金など駆け込みがありました。

次は、インボイス制度。インボイス制度にまつわるキャンペーン・補助金・ツールの駆け込みが起きる可能性は高いです。

STREAMEDなど必要な経理のインフラを整えることで、今のうちから経理を効率化し、ビジネスを加速することが出来ます。

まとめ

私の考えは、次のデータをクラウド会計ソフトに連動し、時短経理をすることをオススメします。

  1. 現金(Excelデータ)
  2. 通帳
  3. クレジットカード
  4. 請求書(売上)
  5. POSレジ
  6. 経費精算(スマホ写メ読込)

ただし、1は、初年度は、今まで通り手書きでSTREAMEDを利用。

6は、慣れる迄、STREAMEDを利用する。

クラウド会計導入時のハブとして利用する。不都合がありば、やはりSTREAMEDを利用した方が良いと思います。

STREAMEDを利用して、時短経理・経営改善をしましょう

複数税率・インボイス制度のレシートは、自動化が進まなければ、たいへん苦労しますので。

■編集後記

昨日は、終日、税理士会の研修会でした。内容は、「最新金融商品の基礎知識と税務上の留意点」についてでした。

一部の公社債の課税関係の改正から暗号資産(仮想通貨)まで、様々な金融商品の税制をまとめて再チェックすることが出来て、勉強になりました。

今後、いくつか面白そうな内容をブログで記事にしたいと考えています。

■「1日1新」

2品選べるランチ うみの食堂 福岡パルコ店

インボイス制度前に法人成りすることのメリットについては→こちら